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背反

自由でなければならない、ということは、自由を拒絶する自由を拒絶しており、矛盾を内在する。

それから逃れる方法は、自由に無関心でいることだ。

ソクラテス、クセナキス、カルコウスキ

”試されない人生は生きるに値しない”

 

The unexamined life is not worth living

 

 

"Shooting the bullshit" 

quate

”見たくない現実を見なければならない 深い傷を負う覚悟で前に進まなければならない 戦うということはそういうことだ”

 

jitter録画からgif作成

jitterで作った映像を録画してgifアニメにするメモ

 

Max7 jitterのパッチにsyphonオブジェクトを実装

syphonレコーダーを起動して録画

録画したmovをPicGIF Liteを起動して読み込み

編集してgif作成

f:id:Fyam:20161124131306g:plain

RAM

赤血球がぶつかり合う音を聴く.

数秒間の出来事で,それは同時に数百万のパターンで現れる.

 

完全な静寂の後,光とともに懐かしい感覚に襲われ,全身の筋肉が弛緩する.

それも数秒間の出来事.

すぐに背中から誰かに持ち上げられるように,意識がはっきりしてくる.

 

現象は常に時間とともにある.

その後,何分か,何十年か,永遠にやってこないか.

 

血液に運ばれた情報のブロックは,数百MB毎ナノマシンに詰め込まれ,脳幹をすり抜け,瞬時に脳のあらゆる領域に定着する.

細かな形状パターンが暗号となって,適切なブロックを適切な領域へ正確に運ぶ.

シナプスの成長と結合を探知するとナノマシンは一斉に情報を流し込む.

そして読み出しが終わるとタンパク質に分解され鉤爪が剥がれ落ち,

血液に運ばれて分解される.

 

ある朝,飛行機が頭上を通過していく音を聞いた.

長く伸び消えていく灰色の塊.

 

その時,全身を,肌を撫でていく禍々しくも美しい記憶.

骨の折れる音,タバコ,カミソリ.

”それは羽虫が耳の横を通り過ぎる音だった”

 

僕はそこにいなかった.

 

 

 

 

 

サイフォン

近所に喫茶店があることを最近知った。

東京郊外、緑の多い住宅街に創業20年、コーヒーとパンケーキだけのメニュー。

木造2階建て、洋館風で南向きのよく手入れされた庭がある。

12時。良く晴れて涼しい風が吹いている。

ドアを押す、カギは開いていて、ベルが涼しげに響く。

暗い店内には誰もいなかった。

 

きれいに片付いているが、人の気配はない。すみません、と声をかけたが返事がない。

表の通りをバイクが通り過ぎる音がした。

さて。

 

20分かけて入れた熱いコーヒーを一口すする。静かである。

今日でこの店を始めて20年になる。

ふとドアが開き、ベルが静寂を輝かせた。

さて。

 

氷の服従

スラヴスカヤは医師として働いていた。

当時女性では珍しく、そして最新の分野であった精神科を志していた。

33歳の時、モスクワから鉄道と車を使ってカラ海の沿岸へ向かった。

明けない冬を目の前にして、クリニックに辞表を出し、アパートを解約した。

いままでの生活を大きく変える重大な決断をしたのは、特別な初診の”患者”が待っているからだった。

雪と氷で薄暗く凍える港湾工業地帯を抜け、灰色の重たい空の下を音もなく進む。

ドアを開けた木造の旧兵舎はかすかに暖かで静かだった。

窓枠のそばの椅子に座る。

窓の外を見ようと振り返る。髪が流線形を作り、唇に張り付く。

そこに椅子は一つしかない。